| メーカー | D3パブリッシャー | 発売日 | 2006-12-14 |
| 機種 | XBOX360 | ジャンル | TPS |
| 評価 | ★★★★★ |
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PS2時代に、SIMPLEシリーズで出ていた人気作が。フルプライスでXBOX360に登場。知り合いとオフライン画面分割で遊ぶにがとにかく熱く、楽しい。 |
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強力な酸だ！
エレビッツに続き、私の超超大好きなゲームの登場だ。
ある日の深夜、なぜか勢いに任せて(それまで興味のなかった)XBOX360を買って、いくつかのゲームとともに早速手に入れたのが、この地球防衛軍3だ。
1と2はPS2で発売され、SIMPLE2000シリーズという低価格シリーズの1つとして、「THE 地球防衛軍」と言う名前で発売された。その続編である3は、XBOX360にプラットフォームを移し、低価格シリーズではなくフルプライスのパッケージソフトとして発売された。なので、「THE〜」というタイトルではなくなっている。
が、低価格シリーズだから許されていた雑な部分もわりとそのまんまで、FPS/TPSが揃っているXBOX360のユーザからすると、「何このクオリティ…」という感じだったろう。確かに、パッと見のクオリティは低い。
しかし、私からすると、実のところこれが360で一番面白いゲームなんじゃないか…と思わせるくらい、面白かった。
元々、PS2で発売されていた初代は、1種類のキャラ(陸戦兵)しか操作できなかったが、2では新たにペイルウィングと呼ばれる、飛行可能な女性キャラも操作できるようになった。そしてこの3では、再び陸戦兵オンリーになっている上、ストーリー的には初めて宇宙から侵略者がやってきた事になっているので、3は1のリメイクというか、リブート作品という形になっている。
ゲームシステム自体は1や2と基本的に変わらない。
プレイヤーは地球防衛軍の一員となり、突如地球に攻めてきた謎の巨大生物(おおむね蟻や蜘蛛など、虫の形をしている)などと戦う事になる。
ジャンルとしてはTPSで、プレイヤーは2つの武器を選択して出撃する。ステージによって目的は多少異なるが、たいてい敵を全滅するとクリアとなる。
このゲームの特徴は、1ステージが5〜10分程度の短い時間で終わる事だ。そのかわり、50ステージ以上ある。
普通この手のゲームは、1ステージあたりは多少長いものだが、地球防衛軍は短いステージをいくつもいくつもクリアする形になる。そこで、大量にある武器の中からどの2つを選ぶかが非常に重要になる。もしこれが、1ステージあたりが長いゲームだったら、汎用的に使える武器しか使わないだろう。しかし、1ステージが非常に短いからこそ、そのシチュエーションを乗り切れるだけの武器を選択するのが重要になる。
使用武器は、汎用に使えるアサルトライフルやロケットランチャーやグレネード、ピンポイントで使えるスナイパーライフルや誘導ミサイル、それから特殊武器などがある。特殊武器は色々で火炎放射器やアシッドガンなどがある。
特に強い特殊武器がセントリーガンで、これは設置すると自動的に一定時間近づいた敵を撃ち続ける設置兵器だ。切れたら再設置までに時間がかかるというデメリットがあるが、とにかく自動で撃ってくれるのは強く、セントリーガンを設置して逃げ続けるという戦法が取れる。更に究極的には、2個持てる武器を両方セントリーにして、片方が切れたらもう片方を起動して、切れた方をリロード(リロードという言い方も変だが、画面にはそう表示される)するという、完全にセントリー任せの戦い方もできる。しかもその戦い方がとても強いので、困ったらセントリーガンを持っていくといい。
このゲームの一番の面白さは、その武器の豊富さと、ステージのバリエーションによって、色々戦略を練らないといけないところだ。
まず、難易度選択がEASY/NORMAL/HARD/HARDEST/INFERNOの5段階あるのだが、HARDESTあたりからかなり難しくなり、INFERNOで頭がおかしい難易度になる。ちょっと攻撃されただけで死んじゃう、みたいな。
そこで、HARDくらいまでだったら、アサルトライフルとロケランを持ってたら大体クリアできていたのが、それ以上は最適解を見つけないと勝てなくなってくる。
例えば、スナイパーライフルを両手に持ち、敵からかなり遠くのビルの屋上まで登って陣取り、そこから撃つ。一匹撃つと敵が反応してこちらに近づくので、完全に近寄られる前に狙撃し続けたりする。
あとは、敵が湧いてくる位置を見極めて、事前に強力な爆弾を設置しておいたり、とにかく逃げながら誘導ミサイルを撃ち続けたり、敵がなかなか入ってこれないトンネルだとか洞窟の隘路などでひたすら籠城するなど、とにかく武器選択と立ち回りを工夫して生き延びないといけない。その試行錯誤が楽しい。
そういった高難易度の攻略には、味方隊員の活用が欠かせない。
なお、私の家ではこれら隊員は一律して「ヨネスケ」あるいは「ヨネ」と呼ばれている。理由はバカバカしいのだが、これら隊員が時々「突撃だー！」とか叫ぶので、弟が「お前はヨネスケかよ」(突撃隣の晩ごはんをやってた桂米助から)と突っ込んだのが始まりだ。NPCとか隊員とか言うよりヨネの方が圧倒的に言いやすいので、定着した。「ヨネついてきてる？」「ヨネ邪魔くせえな」「ちょっとヨネ殺してくるわ」のように使う。
このゲームは、オンライン対戦／協力プレイはないが、画面分割によるオフライン2人同時協力プレイがサポートされている。だからこそ、接待用にこのゲームを購入したのだ。
それほどやりこんだゲームであるからこそ、色々不満が出てくる部分も多い。
上記はわりと、周辺操作に関する不満だが、ゲーム内部の不満もかなりある。
更に、そのアイテム散らばり問題とも絡むのだが、キャラクターの操作にも疑問がある。
だから、二つの問題があって、まずはジャンプと緊急回避のボタンは分けろよ、と。無理に一緒にしているから、暴発しやすくなっている。そして、緊急回避を移動手段に使うために、ひたすらボタンを連打しなければならず、かったるい。ダッシュボタンみたいなの作ればいいじゃん…と思う。
あとは、先ほど少し書いたが、ローディングが長い。ステージが始まるまでやたら待たされる。
他にも、処理落ちが激しいとか、画面分割プレイ時、片方のプレイヤーの目の前で爆発が起きるなどしてまぶしくなった時、その効果がなぜかもう片方のプレイヤーにも及ぶとか、実績の設定が適当とか、細かい欠点は山のようにある。
しかし、そんな欠点の数々がありつつも、それを許してしまうくらいの面白さがこのゲームにはある。
主人公はストーム1と呼ばれるチームの一員だが、地球防衛軍には他にもチームがあり、隊員が結構いる。彼らはNPCキャラとしてステージをうろうろしている。
彼らがリーダーを失った状態の時は、プレイヤーが近づくと、こちらをリーダーとして認識して後ろをついてくる。これを利用して、リーダーであるNPCをわざと射殺し、味方を周囲につけるという方法もある。
ほとんどの隊員は頭が悪く、それほど強い武器を持っていないのだが、とにかく生かしておけば敵の攻撃が分散する。高難易度では、敵の攻撃が一斉に来ると逃げ場もなく死ぬ事が多いので、味方隊員が生き残っていて、敵の攻撃がそちらにも行っているうちに、出来るだけ敵の数を減らしていくと、生存率が上がる。
また、ステージによっては、強力な武器を持った味方隊員もいる。特に最後の方のステージに出てくる特定の味方は、主人公が持つ事のできない超強力なレーザー兵器を持っていたりするので、むしろ彼らに敵を倒してもらったりする。
とは言え、ほとんどの場面では、味方隊員はアホすぎて頭に来る事が多い。特に、AIのせいなのか、プレイヤーキャラを追い越す時にやたらピョンピョン飛び跳ねていたりする。で、こちらがロケットランチャーなど爆発する武器を連射していたりすると、それが味方隊員に当たって爆発し、プレイヤーもろとも大ダメージを負う事が、非常に非常に良くある。それが頭に来るので、低難易度等ではわざと隊員を全部射殺する事もあるけど、高難易度だとそうも行かない。
更にうちの妹の前でも使っていたので、妹とその旦那の間でもヨネで定着した。
基本、このゲームは2人でやるとかなり楽になる。1人用と同じ面を2人で攻略するだけなので、単純に火力が2倍になる。更に、2つしか武器が持って行けないから選択に悩むという話をしたが、2人協力だと合計して4つの武器を持って行ける。これは強い。例えば、ほとんどが地上戦なので制圧用武器が望ましいが、1つだけ高空を飛行している敵がいるから、スナイパーライフル等も必要になる、というステージがあったとしよう。1人用なら、仕方ないので片方をスナイパーライフルにして、普段はもう片方にアサルトライフル等の武器にするが、2人用ならもう1人のプレイヤーは完全地上戦に特化できる。これが純粋に強い。
この協力プレイがかなり楽しくて、例えば片方が囮になって片方が狙撃したり、洞窟の中でお互い背中合わせにして耐え抜いたり、片方がセントリーを展開して相手を食いとどめてもう片方が戦車に乗って砲撃したりとか色々遊んでいた。
という事で、XBOX360で一番遊んだゲームになったのだった。
まず最初にも書いたが、元がSIMPLE2000のゲームで、非常に簡素なUIのゲームだったのだが、このゲームはフルプライスなのにそれを踏襲している。
例えば、2人同時プレイ可能なのに、UIはそれを想定していないので、特に最初の武器選択やステージ選択の画面が顕著だが、2人とも同時に操作できたり、あるいは特定の操作だけ1Pだけしかできなかったりする。普通に考えたら、武器選択などは2人別々のウィンドウを作って、別々に選択できるようにするべきだろう。普通のゲームはそうなってる。
それから、ムービーのスキップは可能なのだが、「最初から見ない」という選択ができない。ローディングが長いのとあいまって、非常に腹が立つ。つまり、長いローディングをして、ステージ開始ムービーが始まって1秒でスキップし、また長いローディングをしてゲームスタートとなる。最初から飛ばさせて欲しい…。
あと細かいところだが、なぜかこのゲームは音がでかい。他のゲーム基準に比べてやたらでかい。音量の調整はできるのだが、セーブデータ毎なので、つまりいったんロードするか何かしないと調整された音量にならない。よって、最初のタイトル画面の音がかなりでかい。ちょっと、dbを計測して、他に合わせてくれよ。
一番は、これは初代から、続編に至るまで全てのタイトルで言われている事だが、アイテム集めが面倒くさい。
このゲームでは、敵を倒すと、武器・アーマー・回復剤(大・小)のどれかを落とす。で、大量に敵が出るゲームなので、大量に落ちる。アサルトライフルとかで戦っている時はまだいいが、誘導ミサイル等を使うと、それこそマップ全域にアイテムが散らばる。数百個とかいう単位で。それを集めないと強くならないので、必死に集めるのだが、すげえ時間がかかる。これはただの作業なので、面白いとかそういうのはなく、単に時間がかかるだけだ。面によっては、敵を倒す事よりも、アイテム集めの方が時間かかっているのでは、と思う。
更に、ステージの終了条件のほとんどが敵の全滅なので、大体最後の1〜2匹を残しておいて、全アイテムを回収するとかそんなような事をしなければいけない。そうなると、ヨネスケがその最後の1匹を倒してしまってクリアという事が非常に良くあるので、万全を期すためにはヨネスケも全殺害しとかないといけない。
一応、回復剤は意図的に置いておく事で、「そこまで戻ってくれば回復できる」という安全地帯を作る事もできるし、うまくアイテムが散らばらないように戦うのがスキルの一つとなるので、まあ戦略的に絡む部分もなくもないが、面倒くさいという方が圧倒的に大きいので、自動回収系のアイデアを検討して欲しいところだ。
このゲームには、ジャンプ＆緊急回避ボタンがある。押した時、レバーニュートラルか上下に入っている時は、ジャンプする。上下の時は前ジャンプか後ろジャンプになる。それ以外、つまり横や斜めに入っている時は、緊急回避として素早くでんぐり返しをする。
この、緊急回避が移動手段としてもかなり優秀なので、先ほどのアイテム集めなど、長距離を移動したい時には頻繁に使う。ただ、入力が上記のような仕組みなので、緊急回避は横や斜めにしかできない。なので、移動する時は、少し斜めに進んでいく事になる。まっすぐ行こうとするとジャンプになる。この、「斜め」と「前」の境目が微妙なので、結構暴発する。緊急回避したいのにジャンプしたり、ジャンプしたいのに緊急回避したり。更に付け加えると、このようなシステムなので、斜めにしかでんぐり返し移動ができないので、行きたい方向に対して斜めに構えないといけない。これに習熟していないと、思った方向には進めない。
広範囲に散らばったアイテムを回収する苦行が待っているのに、移動操作に難があるとか、なんなのこれみたいな。
XBOX360は、のちにハードウェア側で、HDDインストールが実装された。これはディスクイメージを全部HDDにコピーする事で、読み込みを早くするというテクノロジーだ。この機能により、ゲームタイトルによっては、読み込みが劇的に早くなった。
ただ、このEDF3はそうでもない。ディスクアクセスがなくなるので静かになるというメリットはあったが(しかしXBOX360は非常にうるさいので、これは大きなメリットだった)、待たされる時間はさほど変わらない。恐らく、このゲームで時間がかかっているのは、単純なディスクからのデータ読み込みではなく、それらの建物データ等をメモリ上に構築するのに非常に時間がかかっているのだろう。ビルとか樹木とか、破壊可能オブジェクトがたくさんあるので、それの設定の処理が重たいのではないだろうか。
正直、他のXBOX360のFPS/TPSに比べて、特に画質や処理面で見劣りする部分があったので、目の肥えたゲーマーはそれだけで回避していた部分はあるだろう。しかし、私のように元々「画面が綺麗でガチ向けのFPS」にそこまで興味がない私としては、そんな事は構わず、画面分割協力ができるというだけで購入してしまった。そして、想像以上に面白かったので、思わず普及活動をしてしまった。そんなタイトルだ。
まあ、世間的にもハマった人はいたみたいで、この後も続編が続いていくのだが、それはまたその時に。