メーカー	テクノソフト	発売日	1990-06-08
機種	メガドライブ	ジャンル	シューティング
評価	★★☆☆☆

PCから続くシリーズ物の第三作目。今回は完全な横スクロールシューティングゲームとなり、初代とは別のゲームになった。

　● どうせハンター最強だろ

　あれえ、こないだサンダーフォースIIMDを取り上げたばかりなのに、もう続編か…。案外早いんだね。
　このゲームは、もう完全に横スクロールシューティングになっている。初代が見下ろし型の8方向スクロール、IIがそれと横スクロールの交互だった事を考えると、完全に初代から別のゲームに切り替わったと言える。
　ゲーム内容的には、IIの横スクロール面をそのまま踏襲している。自機の武装をボタン一つで自由に変えられるというのが特徴。
　前作のレビューの時に、「作り手が慣れていない」というような事を書いたけど、このIIIではだいぶそれも改善され、横シューとしての基本は抑えてきたなという印象はあった。ただそれでも、アーケードの横シューに比べるとこなれていないのは明らかだ。

　改めてプレイしてみると、色々な欠陥がある。例えば、ステージに配置してあるもののうち、どれが障害物でどれがそうでないかが判然としない。そのため、すぐ何かに激突して死んでしまう。あと、レーザーのように「高速で破壊不可能」な攻撃を、前触れもなく撃ってくる敵が結構いる。普通この手のシューティングでは、避けづらい攻撃は逆にある程度発射前にそれを知らせるような動きをするものだが、それが少ない。また、後方攻撃の出来る武器を活かすためか、敵がやたら後ろから攻撃してくるので、ちょっとストレスがたまる。
　この時期のゲームの特徴として、多重スクロールやラスタスクロールを用いた映像表現というのがある。この時期ちょうど流行ってたのだ。プログラマ的な腕の見せ所って感じでね。だから雑誌なんかでも、「ラスタスクロールを使ってる！」みたいに大々的に取り上げられていたけど、まあぶっちゃけだからどうしたの世界なんだけどね。特に多重スクロールに関しては、画面が見づらいとしか言いようが無い。ハードやプログラム的な技術が凄かろうがなんだろうが、やっぱりゲームとしてやりづらくなっているんじゃ意味ないと思う。本質的にはね。
　他にも多関節ボスなど、どうも機能デモっぽい部分が多く、純粋に面白かったのかと言うと微妙な部分がある。

　とまあ、批判的な文章が続いたけど、実際別にそんなにつまらないゲームというわけでもなく、結構良く遊んだ部類に入る。
　世間的にもそれなりに人気を得たようで、のちに「サンダーフォースAC」と名乗って、このゲームと全く同じ物をセガがアーケードで出したりもしてた。さすがにアーケードで見るとショボく感じるけどね～。
　ま、武器セレクトをガンガンしていく戦略性や、全体的に連射の効く武装が多くて爽快感があるなど、ほめるべき部分も多い。もうちょっと作り手の経験値がたまればな、という作品ではある。